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RUI その1
2013 / 05 / 14 ( Tue )
「内田百閒?」
「そう、岡山の旧制高校の先生だったんでしょ」
失礼だが、こんなところで、そういった話題になるとは夢にも思わなかった。

これは20世紀から21世紀に時代が移る頃の話。
福岡市の中心部から少し南に行ったところにZという町があった。(いまでもある)
日本有数の難読地名であるそこはN電鉄の駅周辺に庶民的な商店街が拡がっている。
その周囲は天神や博多などの福岡市の中心部に勤める人たちの住宅地だ。
が、この町の特異性はそれらに混じって、かなりな数の風俗店が営業していることだった。(これは過去形)

当時、私は福岡にある予備校で数学の講師をしていた。
齢40を過ぎて独り者の身にはなんとなく人肌が恋しくあった。
さりとて仕事柄なかなか出会いもなく、この年になると、たまに知人から紹介される女性は例外なく女性としての魅力に欠けていた。

そんなある日、どういうきっかけだったかは忘れたが、私はこのZという町に足を踏み入れていた。
土曜日の午後、まだ陽が高い時間だった。
「C」という店の扉が半開きになっていて、そういうことは滅多にないとあとから知ったのだが、
白いキャミソール姿の女性と男性の従業員が話しているのが見えた。
女性は小柄で細身でその話す様子にどことなく好感が持てた。
「こういった店はこんな娘と遊べるのか?どの位エッチなことができるんやろ?」
などと考えていると、頭に血が上ってくるのが感じられた。

その頃の私はそういった風俗の知識は殆ど皆無で、ソープ、ヘルス、ピンサロなど業態の名前すら知らなかった。
その娘は暫くするとその店の2階に上がって行き姿が見えなくなった。
『とりあえず、入ってみようか』
少なからず上気した頭で私はふらふらとその半開きの扉の中に身体を入れた。

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琴の若子さん。
作品の掲載紙が相次いで廃刊になっている。
「同級生は・・・」は続きを楽しみにしていたのだが・・・

3冊目と4冊目。
こいずみさんの描く女性はその性格がひどく可愛い。





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